Go Conference 2015 Winterに参加しました

2015/12/6(日)に開催されたGo Conference 2015 Winterに参加してきたので感想レポートを書きました。

「鉄は熱いうちに打て」ということでGoCon終了後、渋谷のカフェにこもって雑に殴り書きしたので、 読みづらかったり誤りがあったりしたらごめんなさい。ご指摘いただけると助かります。

ちなみにLTについては、酔っ払っていてまじめに聞けなかったので感想を省きましたが、 どれも笑いをとっていて酒のツマミには最高のLTばかりでしたということはご報告しておきます。

あと、発表者の方の資料や 当日のtogetterの情報は以下にまとめていただいていてとてもありがたいです。 ありがとうございます。

#gocon 発表者資料一覧 + togetter

発表の感想

x/mobile gaming

gomobileでゲームを作成する過程を、コミットログの差分から順に説明していくスタイルの発表でした。

実際のコードを見せてデモしていくので非常にわかりやすく、英語も聞き取りやすかったです。

gomobileですごい簡単にゲーム作れちゃうんだな〜と思わせるKeynoteでした。

実際はそんなこと無いんだろうけどw

普通にFlappy Gopher面白そうでした。

発表の際に使っていたgitのdiffを表示するツールがめちゃめちゃ便利そうでした。

GoBGP : yet another BGP implementation written in Go!

BGPをgoから操作するGoBGPというツールの紹介でした。

BGPはネットワークのプロトコルで、ググる となんとなくですが、わかるような気がします。

ネットワーク機器は自動化運用について過渡期で、現状自動運用するためにtelnetでexpectでツラいけど、 Whitebox Switch(OSを含むソフトを含まないSwitch)で、cumulus linux, open network linuxなどを入れれば 色々自由度が広がって自動化運用進むよねという話でした。

そして、そんな環境であればGoBGPとか使えれば幸せになれるので、機会があれば どんどん自動化していきましょう的な話でした。

あと、余談ですが、発表者の方のWhitebox Switchの説明がWebに載ってたので、 こちらも合わせてみれば参考になりそうです。

ホワイトボックススイッチとは何か? オープン化がすすむネットワーク機器のハードとソフトの動向(前編)。ホワイトボックススイッチユーザ会 第一回勉強会

Webフレームワーク比較

多種多様な GoのWebフレームワークを比較紹介する内容でした。

はじめのWebフレームワークのリストの数が多くて笑いました。

速さならGin、人気ならMartiniという印象を受けました。

あと、紹介があったkamiの作者の方が質問されたりしていました。

紹介してた速度の単位が nsだったのが、さすがgolang早いな〜と感じました。

TLでは、Martiniはreflection使い過ぎなので、negroniの方が 良さそうという話が上がっていたり、標準のnet/httpでいいでしょという話も上がっていたりしました。

全然関係ないですが、マティーニとネグローニとどちらもお酒の名前なんですね。

そういえば、某mattnさんも net/httpでいいでしょと何度かつぶやいていたような気がします。

私は、net/httpを軽く触った程度なのでよくわかりません。

gomobileでピアノの作り方

お子さんのために、モバイルのピアノアプリを作ったという話でした。

子供が広告タッチしちゃうとかあるあるなので笑いました。

内容についてはgolangの話はあまりなく、音楽(物理?)の話をわかりやすくお話されていて 門外漢でしたがフムフムーと聞いていました。

実戦へのGo導入

初学者向けの内容?だったので、golang歴 1ヶ月に満たない私にとっては、完全に俺得発表でした。

初学者向けのブログのリンクや、便利ツールのリンクなど、便利情報ばかりでした。

エディタはなんでもいいとお話されていて、Vimを使われているとお話されていましたが、 実際Vimgolang書くのは非常に相性が良いと思います(私もVimを使うので)。

vim-goも実際便利です。

GoライブラリAPIの変更を知る

GoのAPI(typeやfuncで外部公開されているもの)で、リビジョン間で変更(シグネチャの変更)があった APIを検知するgompatibleというツールを作成したという内容でした。

実際とても便利そうで、他の言語でもあったらいいのにと感じました。

型や関数のシグネチャを見るので、同じシグネチャで使用する意味が変わってしまったら 現状は対応できないとのことでしたが、これは仕方ないかな。

やるとしたら、変数の名前などの変更時に警告出すくらい?

Goのレガシーコードと戦った話

まず、Goで既にレガシーコードが作られているということに驚きましたw

内容的には、基本golangに限らない話でしたが、「性能が求められているかどうかわからない 箇所でgoroutineを多用する」はgolangならではでやばそうだなぁと感じました。

実コードでエラーを握りつぶすも恐ろしいけど笑った。

ISUCON5でトップスコアを出す方法

ISUCONで、どういう対策を取っていったかという話でしたが、 ここら辺の話は門外漢なので、フムフム〜と聞いていました。

「直前のレガシーコードの作成の主です。」とのしょっぱなのコメントに笑いました

golang が言語の選択で、ベースが早いというのは良いなぁ

Introduce log collector in Go into production

ログ取得のfluentd in-tail部分をfluentd-agent-hydraに置き換えるという話でした。

ここら辺も門外漢なのでフムフム〜と聞いていました。

Introduction to golang.org

golang.orgの様々なページの紹介でした。

日本語版のサイトは情報が古かったりするので、やっぱり英語で読むのが一番みたいです。

The Go Programming Language本も現状英語版だけですしね(私はebook版で買いました)。

あとは、Gopher GalaというHackathonの宣伝もされていました。

FINAL FANTASY Record Keeperを支えたGolang

FINAL FANTASY Record Keeperの開発(運用)の際に使用した、様々な便利ツールの紹介的な発表でした。

どれも便利そうでした。

特に、golang標準のflagsは使ったことありましたが、go-flags は使ったことがなかったので使ってみようと思います。

タグ形式なので、多言語対応の時に別構造体をきるのは辛そうですが そんな機会は私にはなさそうなのでw

あと、「信頼と安心のmattnプロダクツ」であるgo-colorable も紹介されていました。

Go が支えるインフラストラクチャーサービス

ゲヒルン株式会社の様々なサービスについての紹介でした。

golangで作られたサービスが沢山あって、golang触る機会がたくさんあってよいなーと感じました。

あと、発表練習のために、YAPC Asia の動画を見てると止まらなくなって発表前日 夜更かししてしまうらしいです。

私もつい先日 VimConfというイベントのために、スティーブ・ジョブス氏のOne more thingの動画を 深夜2時くらいから1時間見るという愚行をしてしまったので気持ちはよくわかります。

終わりに

主催のtenntennさん、Go Conference 2015 Winter運営にかかわられた皆さん、発表された皆さん、参加者の皆さんありがとうございました。

可能であれば来年も参加もとい発表したいです。

VimConf2015に参加しました

2015/11/21(土)に株式会社ミクシィで開催されたVimConf2015に参加してきたので感想レポートを書きました。

当日まで

最初は一般参加で登録していて、ネタと時間がなかったため今年は発表するかどうか迷ったのですが、 Lindanさんに若干煽られ?「海外Vimmerが開発したVim pluginの紹介」というタイトルで、LT枠に登録しました。

ただ、Vim pluginの紹介でデモをやろうと思った時点で、LTでは全然時間が足りなそうということに 気づき、vim-jp/vimconfのissuesで時間を分けてもらえないか相談したところ、thincaさんに時間を 譲っていただき事なきを得ました。thincaさんありがとうございました。

発表内容は、最近全然新しいVim pluginを試せていなかったため、実益を兼ねVim plugin紹介にしよう と思ったはいいものの、Vim plugin選定に向けて、以下の様な制限を設けてしまったため、 調査にかなり時間がかかりました。(何個Vim plugin見たか覚えていない…

  • 私が使ったことがない or 使っていない
  • 日本語で紹介したページがない(or 非常に少ない)
  • プログラミング言語非依存

前日に微妙に喉に違和感を感じて当日どうなるか心配でしたが、そこまでひどくなかったのとユンケルのおかけでなんとかなりました。

前日は深夜4時まで資料を書きなおしたり、youtubeここらへんを 見てイメトレしたりしてました。

私の発表

発表スライドは以下にあげています

English version is here

発表練習出来ていなかったこともあり、時間を気にしてちょっと駆け足になってしまった感があり、 なんとなくでもわかってもらえたか不安だったりします。

類似Vim pluginで、いくつか会場にいらっしゃっている方のVim pluginを紹介したのに、 時間を気にして紹介できませんでした…(ここで紹介しておくと、thincaさんのthinca/vim-ref、 Lindanさんのrhysd/devdocs.vim、haya14busaさんのhaya14busa/vim-undoreplayです)

同じく類似Vim pluginで、AndrewRadev/inline_edit.vimの類似Vim pluginに、thincaさんのthinca/vim-partedit を載せてないという凡ミス(知っていたのに)をしました…

発表の際に、リストの中で 5個以上知っている方はいますかとアンケートを取ったところ、 一人もいなかったっぽいので、目的の一つは達せたような気がします。(実際に役に立つかどうかはわからないけど

ちなみに最後のOne more thingですが、あまりに微妙だったせいか、良かったとも悪かったとも誰からもふれられず、 懇親会の際、やっとbasyuraさんに「最後のOne more thingは完全に余計でしたねw」とありがたいツッコミを頂き、 きっと他の参加者の方も同じような気持ちだったんだろうなぁと思いましたが、私がやりたかっただけなのでまったく反省はしていない ( ー`дー´)キリッ

唯一反省点は、One more thingまでの持っていき方がちょっとイメトレしていた時と違ってあまりうまくできなかったので そこが心残りです

あとは、どうせやるなら自作Vim pluginとかもう少しまともなネタを用意したかったっていうのはありますが時間がなく断念…

人生で一度できれば十分なので、多分もうやることはないでしょうw

(是非もう一度見たいという声があればやぶさかではない)

雑多な感想

他の発表者の方の感想は、他の参加者の方が色々上げてくれるはずなので、雑多な感想を

  • 発表は皆クオリティが高くて、もっと発表うまくならねば、というか面白いネタを仕入れるために日々精進せねばと思いました
  • kaoriyaさんのプレゼンが、ラップトップのトラブルにより急遽スライドなし発表に切り替わったのですが、あまりに自然すぎてすごいとしか言いようがなかった…(私もアドリブ力がほしい)
  • LindanさんのブラウザでVim動かす発表で、ブラウザ上で普通にVim pluginが動いていて、「すごい」という言葉しか出てこなかった(犬)
  • gu4さんが5年yokohama.vimを続けたという意識の高いLTをされていて、私がまじめにVimを触り始めたのも大体一番初めのyokohama.vimからなので、5年たったのかぁと感慨深い気持ちになりました
  • 今年の懇親会は極力面識のない方とお話しようと思い、「Vimは何に使ってますか?」というキーワードを元に、3, 4人には話しかけることができ面白い話も聞けたので良かった(nviの話したり、私のVim pluginのduzzle.vimをやっていただいていたり、yoshiko_pgさんにvim-rengbang使ってみますと言っていただいたり、Lingr上でしか把握していなかったzcheeさんとお話したりなどなど)
  • ただ、懇親会楽しすぎてあっという間でもっと色々な方とお話したかったなぁという心残りもありました
  • そして話すのに夢中で寿司を全然食べられなかった…
  • そして話すのに夢中で寿司を全然食べられなかった…(大事なことなので二回
  • kaoriyaさん、ujihisaさんとお話できる(本当に)めったにない機会なのでお話させていただきました。vimconfに参加した方でお話していない方がいたら、是非来年は話しかけることをおすすめします!(そして私にも話しかけてくれると嬉しい)
  • 総じて例年以上に最高でした

終わりに

まだ、当日の余韻に浸っていますが、非常に濃い1日を過ごすことができました。

主催のdictavさん、VimConf2015運営にかかわられた皆さん、発表された皆さん、参加者の皆さん、会場を貸していただいた 株式会社ミクシィさん、本当にありがとうございました。

またどこかのVim関係の勉強会でお会いしましょう!

Happy Vim Life!

さくらVPSのVNCコンソールでコロンが入力できなかったので対策した話

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。

新年早々、微妙にハマったので、自分への備忘録として記事に残します。

公式ページちゃんと読めよという話かもしれませんが、初期の何も設定していない状態では、さくらVPSVNCコンソールでコロンが入力できませんでした。

初期だとこんな感じだそうです。

完全にVimmerを殺しに来ている感じがしてとても趣を感じました。

で、ちょっと調べた結果、VNCコンソールと、CentOS(今回はCentOSなので)で設定することで、MacbookのUS配列でもちゃんと入力できるようになりました。

VNCコンソールの設定

さくら公式サイトのよくある質問に設定方法が書いていました。

上記サイトにも書いていますが、設定後はshutdownが必要なので注意しましょう。

(VNCコンソール側の設定で、US配列でもJIS配列っぽく入力できるようになります。)

CentOSの設定

CentOS側の設定は以下のサイトが参考になります。

CentOS/コンソール上の英語キーボード・日本語キーボードの切替方法 - Linuxと過ごす

毎回、loadkeys usでもいいかもしれませんが、面倒なので、/etc/sysconfig/keyboardいじっておいたほうが後々楽だと思います。

個人的には、初期設定JIS配列にするの何なんだろと思いますが、きっとUS配列ユーザーだからそう思うだけでしょうね。

スマートフォンでVimを操作するためにやっておいたほうがいいこと

この記事はVim Advent Calendar 2014の13日目の記事です。
12日目はokuramasafumiさんによるVimを体系的に学ぶつもりのない人のためのVim講座―Exコマンド編でした。

はじめに

なぜスマートフォンVimを操作する必要があるのか?

当たり前ですが、VimはPC用キーボードでの操作用に最適化されており 他の入力機器での操作は想定されておりません。

では、なぜそんなVimスマートフォンで操作する必要があるのか、 それには例えば以下のような理由があります。

  • VPS設定中だけどもう出かける時間だ。外でノートPCいじる時間もないし…
  • 自鯖の調子がおかしいので設定確認して再起動したい。でもあと2時間は帰れない…
  • Vimが触りたくて禁断症状がでそう。でも今満員電車の中だ…

こんなときスマートフォン(とサーバーをいじるためのSSHクライアント)が あれば解決できそうです。

しかし、スマートフォンでコンソールおよびVimを扱うのは中々 難しいことです。今回はこういう状況のためにどのように備えて おくべきかをご紹介したいと思います。

なお、Bluetoothキーボードはもちろん、両手を使えないような 状況を想定してお話します。 (満員電車の中でBluetoothキーボードはもちろん、両手は自由にならないですよね)

なぜVimなのか?

Vimmerにとっては完全に愚問ですが、Vimmer以外の方にとっても 今回想定するケースではVimを使うのが一番現実的な解となると思います。

  1. 大抵の環境(UNIX系)にVimは確実に入っている
  2. Vimならスマートフォンキーボードでもある程度の操作に耐えうる操作体系を備えている

2 については後述しますが、スマートフォンで端末に接続して文書を参照・編集したいと 思った場合は、Vimmer以外の方もVimを使うことをおすすめします。

今回話さないこと

今回話す対象とするのは、SSHでどこかの端末に接続してVimを操作する ケースに限ります。

このため、iOS用のVimアプリや、 Android用のVimアプリで の話は出てきませんのであらかじめご了承ください。

下準備

スマートフォンSSHクライアントを入れる

何はともあれSSHクライアントがなければ始まりません。 SSHクライアントは好きなアプリを使ってもらえばいいです。

私はスマートフォンiPhoneなので有料アプリのPrompt のバージョン1を使っています。

本題とは関係ないのですが、今回記事を書いている時に Promptのバージョン2が出ていることに気づきました。 スマフォアプリにしてはそこそこお高いですが、 バージョン1には大分お世話になったので お布施の意味で購入しようと思います。 なお、本記事執筆時点ではまだバージョン2を使っていないため、 バージョン2の使い勝手はまだわかりません。

他のSSHクライアントを使ったことがないので、比較はできませんが Promptは以下の点が気に入ってます。

  • 秘密鍵ファイルをアプリフォルダに突っ込んで指定するだけで公開鍵暗号方式で接続できる
  • 過去に実行したコマンドの補完がポップアップで表示される
  • (今回は関係ないですが) Bluetoothキーボードにも対応している
  • あまり落ちたりせずそこそこ安定している

上記はバージョン1の評価です。

今回はSSHクライアントの紹介記事ではないのでスクリーンショットを貼って 紹介を終わります。

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スマートフォンでのソフトウェアキーボード操作になれる

大体の人はスマートフォンでの操作に慣れていると思いますが、 スマートフォンでのキータイプに慣れていない人は以下のアプリなどで 練習を積んでおくといいかと思います。 当然ですがスマートフォンでのキータイプがおぼつかなければ、 スマートフォンでのVim操作もおぼつかないものになります。

タイピングの神様 iOS版

タイピングの神様 Android版

練習する際は、日本語入力ではなく言語をEnglishで練習しましょう。 端末操作では日本語入力速度はあまり関係ないので。

なお、片手で操作するのであれば、フリック入力がお勧めです。 なれるとqwertyのソフトウェアキーボードよりも若干早くタイプ出来ます。 (と思って試してみたけど実際トントンくらいでした… ただ、日本語入力であれば慣れるとフリック入力の方断然が早いです。 慣れている方を使えばいいかと思います。)

参考までに私のタイプ成績を載せておきます。上がフリック入力、下がqwertyです。 どちらも利き手親指のみで操作しています。 (ほとんど変わりませんね…)

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指1つでVimを操作するための設定

さて、ここからが本題です。

と言っても、実は普通にPC用キーボードでVimを操作する時と 意識することはそこまで変わりません。

ただ、スマートフォンで操作するという性質上、より強く意識したほうがいいこと いくつかあります。 また、スマートフォンのソフトウェアキーボードの性質なども 考慮に入れる必要があります。

Vimの基礎を忠実に

最近のスマートフォンは高性能だし、ネットワークも高速なので そこまで気にしないかもしれませんが、スマートフォンでのSSH接続は、 リアルタイムにレスポンスが帰ってこず、数100ミリ秒、 場合によっては数秒レスポンスに時間がかかることがあります。

特に電波が悪いところで作業をすると、レスポンスまでの時間が 数秒単位になります。

一つ一つの操作のレスポンスが遅いと、例えば普段h, j, k, lの 連打などで移動していると、1行、1文字ごとの移動で、レスポンスを待たされ 目に見えて操作効率が落ちます。

このため、スマートフォンでは単体でのh, j, k, lは極力使わないようにし、 よりタイプ数が少なくてすむ以下のような操作を極力使うようにした方がいいです。 つまりVimの基礎を忠実にということですね。 タイプ数(端末への要求数)が少なくなれば、それだけレスポンスに待たされる時間 も減ります。

移動内容 入力キー
単語移動 w, b, e
指定文字移動 f, t
行末行頭移動 ^, $
ファイルの先頭、末尾移動 gg, G
指定行移動 [指定行の数]gg
ページ移動 <C-f><C-b>
段落移動 {, }
検索 /
単語検索 *, #, g*, g#
カウント指定 5h, 5j, 5k, 5lなど

ここら辺は、普通のVimmerなら無意識でやっていることかもしれませんが、 キーリピートを高速化して操作している方もいると思うので特に そういう方は注意をしましょう。 全然使いこなせていない方は、日頃から意識して使うようにしましょう。

このような、1キーストロークでの移動の機能がデフォルトで多く用意されているため、 スマートフォンでの編集は、他のエディタよりもVimの方が優位性が あると思います。

極力Ctrl, Shiftなどを使わないようにする

スマートフォンでタイプするとわかると思いますが、 スマートフォンのソフトウェアキーボードはPC用キーボードと 比較して記号が非常に打ちづらいです。 また、SSHクライアント端末では用意されていることもありますが、 スマートフォンのデフォルトのソフトウェアキーボードはCtrlが ありません。

上記のことを考慮し、極力、記号、Ctrlを使用しないような キーマッピングをしておくことをおすすめします。

例えば、上記で上げた行末行頭移動の^, $は記号ですし、 ページ前方後方移動の<C-f>, <C-b>Ctrlを使うので 記号、Ctrlを使わないキーにキーマッピングしておくといいでしょう。

また、よく使うコマンドも合わせてキーマッピングしておくと いいでしょう。

下記設定例は、よく使うコマンド(ファイル保存、ウィンドウを閉じる) 記号、Ctrlを使う移動をキーマッピングしています。 (<Space>はソフトウェアキーボードでもローマ字と合わせて最初から 表示されている貴重なキーなのでprefixとして使うことをおすすめします。 なお、PC用キーボードでも同様に押しやすかったりします。)

" ファイル保存
nnoremap <Space>w  :<C-u>w<CR>
" ウィンドウを閉じる
nnoremap <Space>q  :<C-u>q<CR>

" 行頭、行末移動
nnoremap <Space>h  ^
vnoremap <Space>h  ^
nnoremap <Space>l  $
vnoremap <Space>l  $

" ページ前方、後方移動
nnoremap <Space>j  <C-f>
vnoremap <Space>j  <C-f>
nnoremap <Space>k  <C-b>
vnoremap <Space>k  <C-b>

また、submodeプラグインを使って、 移動専用のモードを用意するのもお勧めです。

submodeは、Vimの normalモードやinsertモードのようなモードを、擬似的に 作り、そのモードでだけ使用できるキーマッピングを設定する事ができます。

以下の設定では、submodeを使って、 縦方向移動効率化モードを作っています。

" 縦移動の効率化(要submode pluginインストール)
call submode#enter_with('ex-move', 'nv', '', '<Space><Space>', '<Nop>')
call submode#leave_with('ex-move', 'nv', '', '<Space>')
call submode#map('ex-move', 'nv', '', 'j', '<C-f>zz')
call submode#map('ex-move', 'nv', '', 'k', '<C-b>zz')
call submode#map('ex-move', 'nv', '', 'n', '5jzz')
call submode#map('ex-move', 'nv', '', 'm', '5kzz')
call submode#map('ex-move', 'nv', '', 'l', '}zz')
call submode#map('ex-move', 'nv', '', 'h', '{zz')

<Space>を2回タイプすることにより、縦方向移動効率化モードに入ります。 縦方向移動効率化モードに入っている間は、j, kでページ前後方向スクロール、 n, m5j, 5kl, hで段落前後移動ができます。 移動操作が終わったら、<Space>を1回タイプすることでモードを抜けます。

それぞれ1キーストロークで目的の操作を可能にしており 押しづらいキーのタイプ数を大分抑えられることがわかると思います。

上記設定はPC用キーボードでも有用ですが、入力効率が落ちるスマートフォンでは 更に有用になります。

このように、よく使いそうだけどタイプしづらいキーはキーマッピングしておく とスマートフォンでの操作がグッとやりやすくなります。

Ctrlを極力使わないような設定が簡単にかけることも、 スマートフォンでの編集が、他のエディタよりもVimの方が 優位性がある理由の一つとなります。

おまけ

自分は常用していないので、詳しくご紹介出来ないのですが、 vim-easymotionというプラグインを入れると 移動時のキータイプ数がかなり減らせそうなので、スマートフォンでのVim操作にあっている かも知れません。

vim-easymotionについては、現メンテナである haya14busaさんの記事が詳しいのでご紹介までにリンクを張っておきます

Vim-EasyMotionでカーソル移動を爆速にして生産性をもっと向上させる

まとめ

以上が、スマートフォンVimを操作するためにやっておいたほうがいいことです。

何かあった時のために、スマートフォンからVimをさわれるよう普段から準備を してはいかがでしょうか?

それではVim Advent Calendar 2014の13日目の記事を終わります。

Happy Vim Life!

VimConf2014に参加しました

11/8(土)に株式会社ミクシィで開催されたVimConf2014に参加してきたので感想レポートを書きました。

運営側として動いた話

今回は懇親会担当として若干運営側にまわっていたので開催前から色々動いていました。

懇親会担当として以下のようなことで動いていました。

  • 収支計算表の作成
  • 懇親会で調達する料理の調整
  • 開催場所を提供いただいた方との調整
  • 当日お手伝いしてくれる方の募集
  • 微妙に会計周りも

懇親会担当役を受けた時は、会社の飲み会準備の延長くらいで余裕だろうとたかをくくっていたのですが、 当日の参加人数の多さとドタキャン率の読めなさや、開催会場の 不明確点(および私の確認不足)の多さ(宅配可能なのか、冷蔵庫は使えるのかetc)など、 あらかじめ検討しておく必要があることが多く、私の段取りの悪さもあり、 当日までずっとバタバタしていました。

正直、改善点も多く、スムースできたとはとても言いがたいですが、 色々な方にお手伝いいただいて、無事VimConfを終えることができました。

Lingrで相談にのっていただいた方、当日買い出しのお手伝いをしていただいた方、お寿司調達をしていただいた つくしさん、本当に助かりました。この場を借りて御礼申し上げます。

ありがとうございました。

開催当日

正直、懇親会準備あり、LT発表準備ありで前日から懇親会が始まるまで 気持ちの余裕が全然ありませんでした。

特に当日午前中は、あれもこれもやらなきゃとかなりテンパっていた気がします。

発表中も懇親会準備に微妙に追われており、見れなかった発表もあるため 発表内容の感想は詳細に書かれている他の参加者の皆さんにお任せして、私のLT発表の感想だけ簡単にご紹介します。 (ちなみに、発表はどれも非常に面白く勉強になるものばかりでした。皆さん大体一笑いを混ぜてくるので私も精進しなければと思いました。)

LT発表

色々ネタはあったはずなのですが、VimConf開催1ヶ月前ほどにMONSTER HUNTER 4Gという悪魔のゲームを 手にしてしまい、ここ1ヶ月ほどほとんどVim活ができていませんでした。 (ujihisaさんが当日の発表で、civ5プレイ期間はgithubのContributionsがスカスカになってしまい ヤバイという話をされていましたが、私もそれと似たような感じでした。モンハンやばい)

そこで、発表候補としていくつかあげていたうち、事前準備がほとんどいらないマクロの入門的な話をしました。

発表スライドは以下にあげています

本当はデモとかしたかったんですが、時間的な関係上無理でした。 マクロのいい例が浮かばずかなり単純な実例の紹介だけとなってしまったのが若干心残りです。

上のスライドの最後の方にあげたVimGolfの厳選マクロ練習用で、 少し高度な?例をまとめているのでそちらをご参考の上、試してみてください。

なお、完全に個人的な話(余談)になりますが、本発表はustで妻も見てくれていたそうです(一応技術系の人なので)。

ちょっと恥ずかしいですが、いい感じのコメントをもらえたので、発表が終わったあとの妻との会話の一部を載せます(妻了承済み)。

f:id:deris:20141109230035j:plain

私の発表はほどほどだったそうです。かなりの高評価ですね。

最後のアイコンが小さくて見づらいですが拡大するとこんな感じ

f:id:deris:20141109191005j:plain

このアイコンからもとても興味を持って見てくれていたことが伝わると思います。

雑多な感想

他の発表者の方の感想は、他の参加者の方が色々上げているので、雑多な感想を

  • 懇親会準備は予想以上に大変でした
  • 色々な方に手伝っていただき、無事乗り切ることができました。皆様ありがとうございます
  • 様々なVimmerの方々と交流出来て楽しすぎました
  • Lindanさんの発表で、私が作ったvim-shot-fというpluginを紹介していただきました。発表内容は図を多用していて非常にわかりやすかったです
  • haya14busaさんの発表で私の名前が出ていたような気がしますが、懇親会の調整中でちゃんと聞けなく残念でした。動画が配信されたら見れなかった方の発表はちゃんと見直す予定です
  • 名札のアイコンがわかりやすかったです(rbtnn++)
  • 懇親会でKaoriyaさんと色々お話させていただき(主に私からの質問)、非常に勉強になりました。Kaoriyaさんはあまり勉強会に参加されないと思うので、完全にVimConfならではのメリットだと思います。Kaoriyaさんありがとうございました
  • 懇親会で受付を担当していただいたデニスさん(not デリスさん)から発表の質問をしていただき色々交流でき非常に楽しかったので、ネタはなんであれ発表することは重要だと改めて感じました
  • 今回は若干運営側にまわっていたので大変ではありましたが、最終的には終始楽しめて感極まった1日でした
  • githubのvimconfリポジトリのissuesを見ればわかると思いますが、今回のVimConfでは主催のthincaさんはもちろんのこと、見えないところで様々な方がVimConf運営に協力していました。みんなで協力して開催して無事成功できたということは大変意義深いことだと思います。次につなげたいですね

終わりに

まだ、当日の余韻に浸っていますが、非常に濃い1日を過ごすことができました。

主催のthincaさん、VimConf2014運営にかかわられた皆さん、懇親会の買い出しなどのお手伝いをしていただいた皆さん、 参加者の皆さん、会場を貸していただいた株式会社ミクシィさん、皆さん本当にありがとうございました。

またどこかのVim関係の勉強会でお会いしましょう!

Happy Vim Life!